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スペシャリストの道を選ばなかった理学療法士。『教育』×『医療』×『福祉』でこれからの医療を考える。ジェネラリストして、やりたいことを全て形に。

解剖生理学が苦手という学生さんへ-大前提として必要な考え方-

TSUBASAです♪ 

 

今日は

医療系学生さんの大多数が苦手とする解剖生理について

僕なりに思う基本的な考え方についてご紹介します。

 

 

人体(ヒト)という生物としての理解

 

医療とは、『人体(ヒト)に働きかける治療行為』である。

 

それならば、医療を語る前に、ヒトという生き物についてしっかりと学んでおく必要があると思います。

 

どうしても疾患や症状、機能異常に目が向きがちな学生さんが多い印象ですが

結局のところ、人間だって生き物なんです💡

どのように誕生し、どのような仕組みでその命が維持されているのかを把握することで

より疾患の理解が深まります!!

 

急がば回れ

まずは根本的な基礎の理解を固めておきましょう(*^◯^*)

 

 

細胞分裂と細胞分化

 

現在では様々な意見が言われていますが、

60兆個の細胞で1つの個体が成り立っています。

この大前提を忘れないことが大事です。

 

そして、その膨大な60兆個の細胞も、

はじめは1つの受精卵から始まったということ。

 

その細胞が2倍、4倍、8倍と増えていって。。。

それが、最終的には60兆個まで増え続ける。

いわゆるこれが細胞分裂ですね。

 

 

そして、もう一つの仕組みとして

細胞分化というものがあります。

 

これは分裂した細胞一つ一つに役割が与えられること。

例えば、

ホルモンを分泌する細胞、

ガス交換をする細胞、

感覚を受容する細胞、

神経伝導を行う細胞(ニューロン)などに変化していくことを言います。

 

 

こうして、何百種類の役割を持つ細胞が完成します💡

まず1つの細胞が絶対数まで数が増えていき、そのそれぞれに役割を与えられていくわけですね。

 

細胞分裂と細胞分化

ここはしっかり押さえておきましょう!! 

 

 

細胞が集まり人体が完成する

 

では、それぞれの役割を持った細胞が完成した後、

その細胞達が同じ役割を持つ細胞同士で集まってみんなで協力してその働きを果たします。

 

 

細胞たちが集まることで

その集合体は名前を変え、組織と呼ばれます。

 

この組織というものも大まかには以下の4つに分かれていきます。

 

  • 筋組織
  • 神経組織
  • 上皮組織
  • 結合組織

 

人体のそのほとんどが結合組織で構成され、

残りの3つの組織を結びつける・もしくは隣接する組織になるため

そう呼ばれています。

この中には

液状組織といって、液体のため数多くの細胞と隣接するような

血液・リンパ液もここに含まれます💡 

 

 

では、具体的に残りの3つの組織は細かく分類分けされています。

そこをしっかり押さえておきましょう!

 

筋組織

横紋筋

平滑筋

心筋

 

神経組織

神経細胞ニューロン

神経膠細胞(グリア)

 

上皮組織

被蓋上皮

分泌上皮

吸収上皮

呼吸上皮

感覚上皮

 

に細かくなります。

(※説明が必要な場合は、コメントか個別でメッセージを下されば解説しますのでここでは割愛します。w)

 

 

臓器(器官)の構成は全て同じ

 

では、組織が集まると、またまた名前が変わります。

 

これが器官(心臓、肺、腎臓、肝臓etc)になるというわけですね。

 

 

例えば、心臓ではどうでしょうか?

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心臓という器官(臓器)も、

先ほどの4つの組織(筋組織神経組織上皮組織結合組織

構成されていますよね。

 

具体的に説明するならば、

心臓は心筋(固有心筋・特殊心筋)であり、

ニューロングリア細胞によって構成された迷走神経(副交感)支配を受けて、かつ交感神経からも支配を受けます。

胸腔内で運動する臓器であるため、隣接した臓器との摩擦から、臓器を傷つけ合わないように漿膜という膜で覆われています。

そして、血液という液状組織(結合組織)が、臓器内を流れ、全身にそれが循環しています。

 

このように、他の臓器も4つの組織が集合し器官を形成している絶対ルールがあるということです。

 

分かってはいることだけど、意外と学校の授業では当たり前すぎて

さらっと流してしまうところのお話なので💦汗

意外と理解していない学生さんが多いです😥

 

 

人の体はたったの10系統

 

では最後に、系統のお話をして、締めくくりですね。

 

系統とは、 

様々な器官(臓器)が連なって、一連の生体機能を果たすグループのことです。

 

口腔・咽頭・食道・胃・腸・肛門

 

これらの器官が合わさって、消化器系という系統を作ります💡

 

 

このように人体には以下の10つの系統から構成される個体です。

 

・循環器系   ・骨格系

・消化器系   ・筋系

・呼吸器系   ・内分泌系

・泌尿器系   ・神経系

生殖器系   ・感覚器系

 

 

これらの10の働きが協力し合って人の体は動いているんですね。

なので、病気と言われるものは100%この10の系統の

どれかに問題が起こる事を言います。 

 

そう考えれば、至ってシンプルですね✨ 

 

しかしながら、人体というのは不思議なもので1つの系統が

機能異常を起こすと、残りの9の系統に影響を及ぼします。

 

例えば、心筋梗塞のような循環器疾患にかかれば

血液の運搬に必ずといって悪影響が起こるので、全身の細胞や臓器に血液が運ばれにくくなるため、各臓器で何かしらの機能低下は予想できるということ。

 

 

このように、10つの系統が、全て互いに影響し合い、

機能を補いながら、生命維持がされていることを覚えておきましょうね♪

 

 

まとめ 

まとめると以下の画像のように、人体(ヒト)が構成されていくんですね。 

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いかがだったでしょうか??

少しは人体のイメージが湧きましたか( ´ ▽ ` )ノ✨

 

 

病気というのは、この人体に起こる異常現象であり、

それ以上でも以下でもありません。

 

細胞や組織レベルで起こる異常現象が、僕たちが臨床で患者様と関わる際に

訴えや症状として現れるというわけです。

 

・お腹が痛い

・息苦しい

・おしっこが出ていない

・頭が痛い

・足が腫れている

 

こんな場面に、現場で出くわした時に

ヒトの体の中でどんなことが起こっているかをイメージすることです!

 

専門用語とか、難しい働きの機序はあくまで二の次。

まずはイメージできることから、疾病理解は始まります!!

 

細かい各論はそれからでも全然大丈夫なので安心して🎵

一度頭をリセットして、ここから一緒に勉強していきましょう(*^o^*)

 

 

 

 

TSUBASA