『ミクロ視点』・『マクロ視点』で人体を考える
TSUBASAです!
今日は医療関係のお話。
特に医療系学生の皆さんには是非読んでもらいたい大事な内容です💡
解剖学・生理学が苦手な学生さんってすっごく多い(−_−;)
学校で、まずはじめに習っていく医学の基礎となっていく大事な部分。
これが分からなければ、なかなか人体のイメージが湧きにくく
体の働き(仕組み)・成り立ち・正常がどうかということが理解できません。
学校の先生もよく言う話。
『正常が分からなければ、異常は分からない』
人体の構造と仕組みが理解できてこそ、その【異常状態】=【病気】が理解できるようになります。
今日は、その一番の基礎となる解剖生理を勉強する前に
是非知っておいていて欲しい『人体の成り立ち』についてお話したいと思います!!
人の体は、細胞の集合体である。
これは以前のブログでも説明しましたね💡
まだ読んだことがない!という人は是非読んでみてくださいね。
簡単にまとめると、
◯ヒトの体は細胞でできている
◯細胞の分裂と分化を経て、ヒトは完成する
◯働きは大きく分けて系統10つ
◯細胞の集合体が『組織』であり、組織の集合体が『器官』である。
◯ミクロ視点とマクロ視点を持つ必要がある。
僕が思う人体のイメージ力というのは、
この最後の”【ミクロ視点】と【マクロ視点】を持っているか”です!!
「ミクロ(micro)」は、極小の、非常に小さなもの、微視的なといった意味を表し
対して、
「マクロ(macro)」が巨大な、大きな、大規模な、巨視的なといった意味を持ちます。
医学的な観点で、この『ミクロ視点』『マクロ視点』を当てはめるとどうなるか。
『ミクロ視点』が細胞レベルで起こっている現象・作用機序・サイズ感のこと
『マクロ視点』がヒトという個体レベルで起こっている現象。つまり症状のこと
この違いを明確に区別し、そしてその関係性を理解しておくことにより
人体のイメージがしやすくなります。
例えば、
「目の前の患者さんが吐血をした‼️」
これは『マクロ視点』です。
ヒトという個体が「血を吐く」という現象が起きているということ。
目で見てわかるレベルです。
これはもちろんの事、日々の業務の中で起こりうることであり、
体験としても、イメージしやすいものです。
では、対して、目に見えないところ。
つまり、体の中ではどうなっているのか?
これがどうもイメージができなくて。解剖生理が苦手!という学生さんが山のようにいらっしゃいます(^_^;)
これが『ミクロ視点』ですね。
ここがなかなかわかりにくいので丁寧に説明します💡
まず吐血が起こっているということは、
「口から血液が飛び出してきている状態」です。
解剖学的には『口腔内』
つまり、出血源はここから辿っていけば良いということですね。
順番にいきましょう!
『口腔』➡︎『咽頭』➡︎『食道』➡︎『胃』➡︎『腸』
解剖学的には、このような順番で連結し繋がっているため
必ず出血源はこれらのどこかにあるのがわかります。
現時点で、これは【器官レベル】です。
では、次に解剖学的な知識と人体イメージを持ちながら考えていきましょう!
『口腔』『咽頭』での出血であれば、隣接する血管は微小な血管であるので、「口から飛び出すほどの出血」にはなりえませんね!笑
では、『食道』ではどうでしょうか?
ここでは胸大動脈から分岐した食道動脈からの血液供給を受けている部分。
食道の壁に何らかの刺激が加わり、隣接血管の破綻により血液が流入してくれば
それが逆流し「吐血」ということもなくはないでしょうが、出血量がヒントになりますね💡
逆に、『腸』レベルでの出血であれば、
胃や食道をさらに逆流して、、”物理的距離”の問題から
「吐血」ではなく「下血」の可能性が高いでしょう。
そのまま結腸を通過し、直腸、肛門を経て
お尻からの排出の方が起こりうる可能性は高いでしょう!
となると、『胃』や『近位の腸』が候補としては高くなります!
その場所の近くの血管から、胃や腸に血液が入り込む病態が起こっているという解釈になります。
血管の壁や胃や腸の壁が破綻・ダメージを受けている病態。
さてこの病気とは??
ひとつ疑う候補としては【胃潰瘍】ですね。
これが目に見える症状「吐血」からイメージする「疾患」の絞り方。
ここで『ミクロ視点』『マクロ視点』が大活躍するわけです✨✨
さて、どうだったでしょうか??
『ミクロ視点』と『マクロ視点』
この2つを意識した上で、改めて教科書を開いたり、症状に考えてみましょう✨
きっとこれまでになかった気づきや学びが見つかるはずですよ‼️
是非、参考にしてくださいね♪
勉強のこと、解剖生理や、実際に勉強してみてわからないところなどあれば、
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TSUBASA